補助金
年に一度のウィキメディアの世界会議として第14回となるウィキマニア2018は、2018年7月18日から22日にかけ、南アフリカのケープタウンで催されます。ウィキメディア財団補助金プログラムは、支給枠は限られますがウィキマニア参加者の経費を補助しようというものです。旅費のほか会議の参加登録料や宿泊費もカバーされ、ウィキメディア財団(WMF)の助成金制度を活用しています。
重要な日付
WMF補助金プログラムの選考日程は以下のように予定しています。
- 補助金の申請開始:2017年12月15日 Done
- 補助金の申請〆切:2018年1月22日 23:59 (UTC) Done
- WMFによる一次審査(Phase 1):2018年1月末日 Done
- 一次審査の不合格者に通知:2018年2月初旬 Done
- 補助金委員会による詳細な二次審査 (第2フェーズ):2月5–28日 Done
- 最終選考結果を申請者に通知:2018年3月中旬 Done
- 補助金受給者の選考結果は4月に発表です。 Done
補助金の詳細
今年のウィキマニアでは、参加者を対象に2種類の補助金を支給する予定です。
- 全額支給補助金として、以下の諸経費を支給します。
- 往復の交通費
- 相部屋の宿泊費
- 会議の登録料
- 一部支給補助金として、以下の諸経費を支給します。
- 相部屋の宿泊費
- 会議の登録料
ウィキメディア財団(といくつかの国別協会)から補助金を受けられる人数は、2018年の補助金に当てる予算総額に従って決まります。いずれにしても最終的に予算のおよそ90%を全額支給に、10%を一部支給に振り分けます。補助金支給の 件数の合計は三次審査(Phase 3)の受給者最終選考で決まります。過年度の例では実費により、全額支給が70-90件、一部支給が20-30件と見込んでいます。
全額支給補助金はクォータを適用しますが、通常、一部支給補助金には地理的または言語的な条件を付けません。WMFならびにウィキメディア系組織からの支給が見込まれる補助金について、詳細は下記を参照してください。
申請の際、希望する補助金は全額か一部か明記して下さい。ただし選択肢として「全額支給を申請しますが、一部支給で選考を通過した場合も出席できます」を選ぶことができます。その場合はまず全額支給で審査され、選考からもれた場合は一部支給の審査を受けることになります。
補助金でどの経費が支給されるか、自分で払うのはどの経費か、詳細はよくある質問をご覧ください。
ウィキメディア系の組織による補助金
WMF以外にも、ウィキマニア2018の補助金を支給するウィキメディア系の組織があります。国別協会やテーマ別組織も、独自の支援を行っているかもしれません。確認が取れたら、下にプログラムを列記していきますので、2018年初めに再び確認して下さい。
- ウィキメディア・南アフリカ協会では、ウィキメディアンで南アフリカ国籍ならびに南部アフリカ開発共同体(SADC)諸国に拠点を置く人、フリーな知識の提唱者を対象に、数名分の全額および一部助成金を授与します。申し込み期限は2018年5月30日です。詳しくは2018年助成金申請についてをご参照ください。
- ウィキメディア・イタリア協会では、イタリア人ウィキメディアン対象に数名分の助成金をご用意しました (申請期間は3月1日から18日。) 詳細はこちらをご参照ください (イタリア語表記のみ。)
- ウィキメディア・オランダ協会ではオランダ出身もしくはオランダ語版プロジェクトで活躍するウィキメディアンを対象に助成金をご用意しました。申請手続きはウィキメディア財団の助成金が発表され次第、あるいは遅くとも4月1日までに発表します。情報の参照は協会のホームページもしくはこちら。
- ウィキメディア・ドイツ協会ではおよそ25件の助成金をドイツ在住もしくは同協会のWMDEソフトウェアプロジェクトで活躍する人を対象にご用意しました。詳細は2018年ウィキマニアのドイツ語版ページをご参照。
申請資格
ウィキメディアのプロジェクト貢献者ならびにウィキメディア関連のさまざまなボランティアとして活動しているユーザーであれば、出身の国や地域に関わらず、補助金の受給資格があります。このプログラムは「ボランティア」としての参加を補助するものであり、参加が「金銭的報酬を得る」仕事と結びつく人のうち、ウィキメディア関連の団体の常勤職員あるいは契約社員には資格がありません。パート、インターンやアルバイト学生は例外とします。
ウィキメディア運動における活動を審査の中心とします。ウィキメディア以外の無料の知識やフリーソフトあるいは教育イニシアチブでの活動は有利ですが、要件ではありません。申請要件の詳細は、よくある質問をご覧ください。
選考プロセス
2018年度ウィキマニアの補助金プログラムについて、申請者、受給者、ウィキマニア主催者、補助金委員会およびウィキメディア財団職員から収集したフィードバックを議論し統合した上で、選考プロセスを更新しました。その結果、2018年度の選考プロセスは次の3段階の審査と評価を経るものとし、最終的な受給者を決定します。
- 一次審査 - 受給資格評価
- 申請書はすべて一次審査の選考基準に則って、1件ずつWMF職員によって0(不合格)か1(合格)で採点されます。一次審査の選考終了後、応募者全員に、Eメールで合格か不合格か通知します。
- 二次審査 - 詳細な評価
- 一次審査を通過した申請はすべて、補助金委員会により、1件ごとに少なくとも査読者2名を当ててさらに詳細な査読を受けます。各査読者は個別に審査を行い、二次審査の選考基準に照らして最終選考に向けた評点を決めます。
- 三次審査 – 全額支給対象の最終選考
- 応募者の居住する国に基づき、応募者はグローバルサウスとノースに分けられます。補助金の件数はグローバルサウスとノースでそれぞれ25%対75%になるように配分されます。
- グローバルサウスとノースのどちらになるにせよ、応募者は「ウィキにおける母語のコミュニティ」(応募時の自己申告)に基づき、その人が最も活動しているウィキメディア・プロジェクトの実際の編集者数を目安に、つまり各月に実際に活動したウィキメディアンの月平均人数を算出してサブグループに分類します(期間は2015年9月から2016年9月まで)。補助金は下記に定義するサブグループに均等に分配されます。
- WMFは全体の予算を決め、1人当たりに支払う金額を概算します(その金額はほぼ、国ごとに異なる旅費に基づいて算出)。二次審査を各サブグループの最高得点で通過した人に補助金が支払われます。
- 「足切り点」の10%圏内では、男性以外の応募者を優先して旅費支援を給付します。
- 「足切り点」とは、それぞれのサブグループで補助金を獲得した人の最少得点によって決まります。
- 未使用の資金は以下のようにして再分配されます。
- それぞれのサブグループに対して最少得点が決まり(点数はサブグループ単位で異なる)、その点未満の得点しかとれなかった応募者は最終選考に進めません。もし特定のサブグループで最少得点を上回る応募者数が足りなかった場合、支払わなかった補助金は残りのサブグループ間で均等に分配されます。
- もしどのサブグループでも最少得点を上回る応募者数が不足した場合には、支払わなかった補助金は他のグループへ振り替えます(そちらのサブグループ間で均等に分配)。
- 「足切り点」の10%圏内では、男性以外の応募者を優先して旅費支援を給付します。
- 三次審査 – 一部支給対象の最終選考
- 一部支給の申請者には得点順に順位をつけ、最高得点の人に補助金を支給します。
三次審査終了後、最高得点以外の申請者全員に、合格か不合格かメールで通知します。選考の合格者にはウィキマニア2018への出席と補助金受給の意思を確認する機会が与えられます。不合格者のうち数人は補欠リストに名前が挙がります。合格者の補助金受給率および補助金受給者の支出が見積もりどおりかどうかにより、後日、補助金の受給が決まる可能性があります。
選考基準
一次審査
以下の基準のどれか1つにでも当てはまる申請は一次審査で不合格となります。
- 2015年、2016年または2017年に補助金を受給したものの、会議終了後の報告書提出が完了していない申請者。
- 申請者が現在もしくは過去にウィキメディア財団助成金プログラムの受給者で、不適格と判断された場合。
- 申請において、その大部分または全てが的外れな回答や悪意で構成されている場合。
- 申請フォームにおいて、回答に対する十分な努力が認められなかった申請者。
- ウィキマニアという基本的に英語で行われる会議に参加できるレベルの英語力を証明できなかった申請者。十分な英語力とは、申請書ならびにそれ以外の方法で実証するものとします。
- 補助金支給に値する、ウィキメディアに対する十分な貢献や活動が認められなかった申請者。
- 「ウィキメディアに対する十分な貢献や活動」として次の例が挙げられます。
- ウィキメディア・プロジェクト(ウィキペディア、コモンズ、ウィキソースなど)において、最低でも50回の貢献(編集)をしたアクテェイブな寄稿者
- ウィキメディア・プロジェクト群におけるメディアウィキのコード寄稿者、ガジェット他のツールの作成者
- 国別協会やテーマ別組織、利用者グループなど、ウィキメディアのいずれかの組織の関係者
- ウィキメディアのチェックユーザーや管理者、ビューラクラットやスチュワード、OTRSのボランティア(現在か以前かは問わない)
- ウィキメディア財団の助成金受給者
- ウィキメディアの調査員
- ウィキメディアのプログラムの参加者(例えばGLAM提携先や教育プログラムなど)
- ウィキメディア主催のイベントの参加者(例えばウィキ・ラブ・モニュメント(WLM)に参加した写真家、ワークショップの参加者)
- ウィキメディアのイベントの主催者(ウィキ・ラブ・モニュメント(WLM)やエディタソン)
- 「ウィキメディアに対する十分な貢献や活動」として次の例が挙げられます。
WMF職員は申請者のオンウィキ・オフウィキの行動を理由に、その人を選考から除外する権利を保留します。例としてグローバルに追放された人ならびにイベント出席禁止者リストに登録されている人が挙げられます。
以上の基準を全て満たす申請は二次審査に進み、より詳細な評価を受けます。
二次審査
二次審査では、関連する経験と強化の2つの側面からそれぞれの基準に従って、申請者ごとに0から10までの得点で評価します。これらの得点の平均を二次審査の最終得点とします。これらの基準を選んだ目標は、ウィキメディア関連の注目すべき経験があり、自分の経験や学習を自らのコミュニティの強化に役立てるすぐれた能力を発揮できる人を選ぶことにあります。
関連する経験
ウィキメディアのプロジェクト群や組織(国別協会やテーマ別組織あるいは利用者グループ)の活動により、申請者は貢献することで得た経験や知識を使ってウィキマニアに価値を付加することを示しています。申請に当たって、オンラインおよびオフライン双方での経験を書くことが推奨されます。
申請者の活動は次の3つの観点から評価されます。
- 協調性 - 活動を行うためにどのくらい他の人や組織と協力できるか
- 影響力 - ウィキメディアの活動におけるオンラインあるいはオフラインでの質的または量的な成果
- リーダーシップ - ウィキメディア運動における役割と活動の範囲。例えば委員やプロジェクトのリーダーを務めたなど。
申請者の参考のため、以下に影響力の例を挙げます。ただし申請者は以下に示していない例を自由に追加してかまいません。
オンラインでの成果 |
オフラインでの成果 | |
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質的な成果 |
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量的な成果 |
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強化(豊かにする能力)
経験や情報をより大きなコミュニティと共有する能力がある申請者は、もし助成を受けた場合、ウィキマニアで得た経験や教訓を活動拠点のコミュニティに持ち帰り、そのウィキあるいは出身の国や地域を強化(豊か)にすることができます。ご自分のこの能力を証明するため文章で説明するか、実例を挙げるようにお勧めします。例を挙げるなら、オンウィキでレポートを作成したこと、個人のブログを書いていること、あるいはイベントや会議、議論などから学んだことを扱った講義やプレゼンテーションを行ったことなどです。
質問はありますか?
ウィキメディア財団補助金プログラムの詳細な情報はよくある質問をご覧ください。
If you have any questions, please contact: wikimania-scholarships@wikimedia.org or leave a message at: https://wikimania2018.wikimedia.org/wiki/Talk:Scholarships.
申請
ウィキマニア2018参加の補助金を申請される方は、多言語版申請フォームに記入の上、2018年1月22日までにお申し込み下さい。申請書の提出の前に、このページとよくある質問の内容をすべて読んでおくことを強く推奨します。